給与所得者等再生の可処分所得分とは?最低限度の生活費とは?

  • 個人再生の給与所得者等再生の可処分所得の計算方法とは?
  • 個人再生の給与所得者等再生の可処分所得を計算するときの収入はいつ?
  • 給与所得者等再生の最低限度の生活費に含まれるものは何なのか?

など気になることがあると思います。

そこでこの記事では給与所得者等再生の可処分所得について詳しく説明していきます。

1.給与所得者等再生の可処分所得の計算方法とは?

給与所得者等再生では再生計画案提出前の2年分の可処分所得を返済する必要があります。

もちろん最低弁償額や資産をすべて処分した場合の金額も考慮し、より大きい額を返済する必要があります。

とはいっても給与所得者等再生の場合は、可処分所得が最も多額になることが多いですね。

 

それで可処分所得は以下のように算出します

可処分所得=収入ー(税金+社会保険料+最低限の生活費)

 

これを見れば分かると思いますが、可処分所得とは自分が使うことができる収入に当たるのです。

この計算式で判明した可処分所得は1年分となります。

個人再生を行った後には、可処分所得の2年分を3年かけて支払っていくことになります。

2.給与所得者等再生の可処分所得を計算する時の収入について

収入が大きく変動している場合は、必ずしも過去2年分の年収分を返済するというわけではありません。

場合によって異なるので、以下を参照してください。

・収入の変動があまりない場合

多くの人が当てはまりますが、一般的な会社員であれば収入にそれほど変動がないので、過去2年分年収の平均をベースになります。

・年収が大幅に減った場合

会社の経営不振などの理由で大幅な賃金カットが行われることは珍しい話ではありません。

また、倒産やリストラにあって転職をすることになり年収が大きく下がることもあるでしょう。

こういう場合は過去2年分の年収の平均をとると、返済することが難しくなります。

そこでこの場合には減少した年収をベースに再生計画案を作ります。

・年収が大幅に増加した場合

大幅に増加した場合も大幅に減った時と同じように、増加した年収をベースに再生計画案を作ります。

ただし、年収が増えたのであれば返済をすることが可能になることもあるので、個人再生をする必要がなくなることが多いでしょう。

・給与所得者になってから年数が短い場合

最近会社員になったばかりで、2年間も働いていないという場合は働いた期間の収入をもとに年収に換算をします。

その年収をベースにします。

例えば、1年と半年働いている場合は、1年と半年分の合計収入を1.5で割ることでベースとなる年収になります。

3.給与所得者等再生の可処分所得を計算する時の最低限度の生活費について

最低限の生活費を出すには、政令で決められている基準を使います。

決められている生活費の内訳というのは以下の通りです。

  • 個人別生活費
  • 世帯別生活費
  • 冬季特別生活費
  • 住居費
  • 勤労必要経費

これらの生活費を合計したのが最低限の生活費です。

 

個人別生活費とは一人の人が生活していくのに必要だと思われる生活費を指します。

その費用は年齢や住んでいる地域によって変わってきます。

世帯別生活費は世帯に必要な生活費の部分を指し、これは家族構成や住んでいる地域によって変わってきます。

冬季特別生活費は冬の暖房費に使う分の費用です。

東京などではそこまでかかりませんが、北海道となると20万円近くの費用になります。

 

住居費は、住まいの維持費でそれぞれの地域の賃料相場によって変わってきます。

勤労必要経費は勤労に関わる費用のことを指します。

これもまた住んでいる地域によって変わってきます。

 

細かい数字を知りたい場合には「民事再生法第二百四十一条第三項の額を定める政令」を参考にしてください。

・個人別生活費

参考までに個人別生活費について簡単に記載しておきます。

区別20~40歳未満40歳41~59歳未満
第一区49.9万円48.8万円47.8万円
第二区47.7万円46.6万円45.6万円
第三区45.4万円44.5万円43.5万円
第四区43.2万円42.3万円41.3万円
第五区40.9万円40.1万円39.2万円
第六区38.7万円37.9万円37.0万円

参考:民事再生法第二百四十一条第三項の額を定める政令

区割り都市
第一区埼玉県の浦和市、大宮市、東京都の特別区、八王子市や町田市、神奈川県の横浜市や川崎市、藤沢市、愛知県の名古屋市、京都府の京都市、大阪府の大阪市、府中市、堺市、吹田市、兵庫県の神戸市、尼崎市、その他
第二区北海道の札幌市、宮城県の仙台市、埼玉県の所沢市やその他、千葉県の千葉市、神奈川県の横須賀市、平塚市、滋賀県の大津市、京都府の宇治市、大阪府の岸和田市、兵庫県の姫路市、明石市、岡山県の岡山市や倉敷市、など
第三区北海道の函館市、小樽市、旭川市、室蘭市、釧路市、帯広市、苫小牧市、青森県の青森市、岩手県の盛岡市、秋田県の秋田市、山形県の山形市、福島県の福島市、茨城県の水戸市、栃木県の宇都宮市、群馬県の前橋市、埼玉県の川越市、春日部市、千葉県の野田市、佐倉市、神奈川県の海老名市、新潟県の新潟市、富山県の富山市、石川県の金沢市、福井県の福井市、山梨県の甲府市、長野県の長野市、静岡県の静岡市、浜松市、など
第四区北海道の夕張市、宮城県のその他都市、茨城県のその他都市、栃木県のその他都市、新潟県、石川県、長野県のその他都市、岐阜県の大垣市、愛知県の瀬戸市、豊川市、三重県、兵庫県、奈良県、広島県、岡山県のその他都市、などなど
第五区その他、各都道府県の都市多数
第六区第一区から第六区のいずれにも属さない市町村

まとめ

このように可処分所得はかなり厳密に決められている所得となっています。

また、結構厳しい規定なので、特に資産がない場合は最低弁償額よりも可処分所得を支払うことになるでしょう

それならば小規模個人再生を選んだ方が、最低弁償額を支払えばよくなるので、借金の返済額を減らすことができると思います。

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