- 自己破産をした場合、奨学金は免責されチャラになるのか?
- 奨学金を除外して他の借金だけを自己破産で整理できないのか?
- 奨学金を自己破産したときの連帯保証人への影響はどれくらいあるのか?
- 自己破産後、連帯保証人は分割払いで奨学金を支払うことができるのか?
- 機関保証の場合、自己破産をしても親や親戚に迷惑をかけることはない?
など気になることがあると思います。
そこでこの記事では奨学金の自己破産について詳しく説明していきます。
1.自己破産すれば奨学金は免責されるのか?
奨学金というと、公的な機関からのお金を援助してもらうというイメージが強いため自己破産をしても返済義務が亡くならないと思っている人も少なくありません。
しかし、奨学金も一種の借金です。
そのため自己破産をすれば奨学金も含めてすべての借金を帳消しにできます。
どうしても奨学金の返済ができないようであれば、自己破産を検討してみてください。
2.奨学金を除外して他の借金だけを自己破産で整理することはできる?
奨学金は連帯保証人がついているから、奨学金以外の借金を自己破産でチャラにしたいと思う人もいるかと思います。
自己破産では奨学金を外して借金を整理することは可能なのでしょうか?
結論から言いますと、奨学金だけ自己破産の対象外にすることはできません。
自己破産ではすべての借金を対象にしなければいけません。
税金や社会保険料などは例外として免責の対象外となってきますが、いわゆる借金にあたるものは自己破産をするときにすべて申告する必要があります。
・奨学金以外の借金を整理したい場合は自己破産以外の方法で
もし奨学金を外して借金を整理したいという場合には任意整理という債務整理の方法をとる必要があります。
任意整理であれば、借金を整理する相手を選ぶことができます。
例えば、消費者金融やカードローン会社の借金を整理して、奨学金や住宅ローンなどは外すということができます。
ただ任意整理の場合は自己破産ほど借金減額効果がありません。
自己破産をすれば、すべての借金が0円になるので、どんなに生活が苦しい場合でもなんとかすることはできます。
任意整理の場合は、引き直し計算による借金減額、将来利息のカットという条件で返済していくことになります。
そのためある程度の収入があることが求められます。
普通に会社員として働いているのであれば、多くの場合任意整理で借金を整理することができます。
ただ任意整理で借金を整理できるかは、トータルの借金額や収入状況によっても異なるので、一概には言えません。
本当に自己破産する必要があるのか気になるなら、とりあえず借金減額シミュレーションを使っていくら借金が減るのかだけでも調べることをお勧めします。
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3.自己破産をしたときの奨学金の連帯保証人への影響は?
自己破産をしたときには、奨学金の連帯保証人になっている人のところに、残りの借金を一括請求されることになります。
ただ交渉をすれば分割での支払いを認めてくれる場合が多いです。
なので、連帯保証人は今まで支払ってきた返済計画で返済していく流れになることがほとんどです。
ただいくら分割払いになるとはいえ、連帯保証人である親や親戚に迷惑をかけることになります。
・連帯保証人に迷惑をかけずに自己破産する方法とは?
自己破産をして免責が認められれば、あなたには借金の返済の義務はなくなります。
ただ自主的に連帯保証人に返済していくことは可能です。
消費者金融やカードローンなどの借金は自己破産で0にして、奨学金については親や親戚などの連帯保証人に毎月返済していくということ形に取ることで、迷惑をかけずに済みます。
ただこれについては契約関係ではなく信頼関係による返済になります。
自己破産の前にどんな契約を結んだとしても免責が認められた時点で、その契約の効果がなくなってしまうので。
自己破産をする前に事前に連帯保証人に相談をして、余計なトラブルが発生しないようにしましょう。
・機関保証を使っていた場合のどんな影響が出る?
奨学金を借りるときには保証人が必ず必要になりますが、その時には「機関保証」と「人的保証」のどちらかを選ぶことができます。
人的保証はいわゆる普通の保証人で親や親戚などに保証人になってもらうことを指します。
機関保証の場合は、毎月保証料を支払うことで連来保証人の代わりになってもらえます。
機関保証の場合、自己破産をしても親や親戚などに請求がいくことはありません。
機関保証であれば、自己破産をするときに連帯保証人に迷惑をかけることを、それほど心配する必要はないかと思います。
自分が奨学金を借りるときに、機関保証と人的保証のどちらで契約を結んだか覚えていない場合には、日本学生支援機構に問い合わせをすることで調べることができます。
4.連帯保証人も含めて奨学金を返済できそうにない場合は同時に自己破産を
連帯保証人である親や親戚に十分な収入があればいいのですが、万が一収入がなく奨学金を返済できそうにない場合は、連帯保証人と一緒に自己破産をする必要があります。
一緒に自己破産をすれば、奨学金の返済は免除という形になります。
一緒に弁護士に自己破産をすれば、弁護士費用も別々にやるよりか安く抑えることができます。
なので、自己破産をするときに奨学金が含まれている場合には、事前に連帯保証人とよく相談したうえで行うようにしましょう。
自分では自己破産しかないと思っていても、借金状況によっては自己破産をしなくてもいい場合もあります。
本当に自己破産する必要があるのか気になるなら、とりあえず借金減額シミュレーションを使っていくら借金が減るのかだけでも調べることをお勧めします。