自己破産したら医療保険やがん保険は解約?後で加入できる?

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  • 自己破産をしたら医療保険やがん保険は解約させられるのか?
  • がん保険を解約せずに自己破産する方法はないのか?
  • 自己破産後に医療保険に加入することはできるのか?
  • 解約返戻金がある医療保険の場合、自己破産すると強制解約となるって本当?

など気になることがあると思います。

そこでこの記事では自己破産と医療保険やがん保険について詳しく説明していきます。

1.自己破産をすると医療保険やがん保険は強制解約って本当?

自己破産をするときに医療保険やがん保険がどのような扱いを受けるのかって気になりますよね。

今まで加入してきた保険が解約されるとなると困るという人も多いと思います。

自己破産した場合には、医療保険やがん保険は強制解約されてしまうのでしょうか?

 

結論から言いますと、自己破産をしても必ず医療保険やがん保険は強制解約されるわけではありません。

しかし、解約返戻金20万円以上ある場合に解約しなければいけません。

 

自己破産をするときには、自分の財産を処分して債権者に分配することになっています。

借金だけでなく自分の財産も整理するのが自己破産で価値のあるものは裁判所が取り上げて債権者に分配をします。

解約返戻金が20万円以上ある保険は十分に資産価値があるので、解約しなければいけないのです。

 

この時注意しなければいけないのは一つの保険会社で20万円を超えなければいいというわけではありません。

医療保険やがん保険以外も含めて加入しているすべての保険を合わせて20万円以上の解約返戻金がある場合には解約しなければいけません。

例えば、

保険会社Aの医療保険で解約返戻金が15万円
保険会社Bのがん保険で解約返戻金が10万円

という場合、それぞれは20万円以下なので解約しなくてもいいように思えます。

しかし保険会社AとBの両方を合わせることで25万円となるので、この場合には両方とも解約しなければいけません。

・解約返戻金が20万円未満であれば解約の必要はなし!

ちなみにもし解約返戻金が20万円未満になるのであれば、医療保険やがん保険を解約する必要はありません。

解約返戻金がない保険のタイプもそのまま加入し続けることができます。

なので医療保険やがん保険を解約する必要があるかどうかをチェックしたいときには、ひとまず保険の内容を確認してください。

 

ちなみに借金状況によっては自己破産をせずに借金を整理できる場合もあります。

保険に加入し続けたいのであれば、自己破産以外の方法で借金を整理するというのも一つの手段です。

本当に自己破産する必要があるのか気になるなら、とりあえず借金減額シミュレーションを使っていくら借金が減るのかだけでも調べることをお勧めします。

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2.医療保険やがん保険の解約返戻金が20万円以上あっても解約せずに自己破産する方法とは?

医療保険やがん保険は万が一のため入っているもので自己破産をすることで解約するのは嫌だという人もいるかと思います。

それに病気の人や高齢者の場合は一度解約すると再度加入することが難しいというケースもあります。

そんな場合には以下の方法で医療保険やがん保険の解約を防ぐことができます。

・自由財産の範囲の拡張を使う

医療保険やがん保険の解約返戻金が20万円を超える場合であっても、「自由財産の範囲の拡張」を使うことで解約せずに済ますことができる場合もあります。

破産法第34条4項によるとこのようになっています。

破産者の生活の状況、破産手続開始の時において破産者が有していた前項各号に掲げる財産の種類及び額、破産者が収入を得る見込みその他の事情を考慮して、破産財団に属しない財産の範囲を拡張することができる。

 

自由財産の拡張を行う場合には財産の総額が99万円を超えない場合であれば認めてもらえる可能性があります。

例えば、保険の解約返戻金が50万円、他の財産(預金や自動車など)が60万円という場合には合計で110万円になってしまうので、自由財産の拡張を行うことが難しいです。

自由財産の範囲の拡張を使うことができるかは自己破産を依頼する弁護士に相談してみてください。

・保険法の介入権制度を使う

介入権制度とは、破産者以外の親族などが解約返戻金を破産管財人に支払うことで保険を解約しなくても済ませることができるという制度です。

例えば、医療保険の解約返戻金が30万円ある場合には、親族に30万円を用意してもらうことで保険の解約を防ぐことができるわけです。

自己破産では解約返戻金に相当するだけのお金を支払うことができれば、保険の解約までは迫らないというわけです。

 

医療費の問題は本人だけでなくその家族も問題に巻き込まれることが多いので、自己破産をするときには一度相談してみる価値はあると思います。

もし親族にお金を用意してもらえるのであれば、保険の解約を防ぐことができます。

 

このような方法を使うことで保険を解約せずに自己破産の手続きを行うことはできます。

ただ厳密にはあなたの状況によって取るべき対処も変わるので、借金の返済に苦しんでいるなら一度弁護士に相談しておくことをお勧めします。

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3.自己破産後に医療保険やがん保険に加入することはできる?

結論から言いますと、自己破産後なら医療保険やがん保険に再度加入することは可能です。

もちろん保険加入に当たって保険会社の審査があるので、必ずしも加入できるとは限りません。

ただ自己破産を理由に保険に入ることができないことはありません。

 

厳密にいうのであれば、破産開始決定後であれば特に問題になりません。

ただ本来自己破産をする人は、生活がギリギリで借金を返済できない人が行うものです。

なので、破産の手続き途中で加入するのはあまりお勧めしません。

それが免責不許可事由に当てはまることはないですが、免責が認められるまでは基本的に大人しくしておいた方がいいです。

3~6か月程度で免責が認められるので、免責が認められた後に医療保険やがん保険の加入をすることをお勧めします。

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