- 家賃の滞納をしたまま引っ越しする場合、審査に影響する?
- 家賃を滞納した場合の延滞金を取られる?
- 家賃滞納の時効ってあるの?
- 家賃を滞納したとき敷金で相殺することはできないのか?
- 過去に家賃を滞納した場合更新が拒否されるのか?
など気になることがあると思います。
そこでこの記事では家賃滞納についてのよくある疑問について詳しく説明していきます。
1.家賃の滞納をしたまま引っ越しする場合、審査に影響する?
家賃の滞納を続けていると、大家さんや不動産会社から退去を催促されることがあると思います。
家賃を滞納していると、引っ越し時の審査に通りにくくなるのではないかと心配する人もいます。
しかし、家賃を滞納していることは調べられないので、新しい部屋の審査には影響しません。
同じ管理会社の場合は、審査に影響が出ないとは言い切れないので、滞納している場合は違う管理会社の部屋を探すのがいいですね。
ただ家賃を滞納しているとなると、収入状況が厳しいということが推察されます。
どの部屋を借りるにしても、支払っていくことができるかという審査が行われるので、収入面で審査が通らないことはあります。
審査が通らないようであれば、部屋のグレードを落として安い部屋に引っ越すようにしてください。
また、引っ越しをしたら滞納した家賃を支払わなくてもよくなるわけではありません。
なので、安い家賃のところに引越しをして、お金に余裕が生まれた分、家賃滞納の支払いをするのが望ましいです。
2.家賃を滞納した場合の延滞金を取られる?
家賃を滞納した場合は、大家さんは遅延損害金を取ることができます。
これは本来支払われるべき日にちに支払われなかった損害を賠償するお金です。
数日程度の滞納であれば、請求しない大家さんが多いですが、1か月を超えると多くの大家さんが延滞金として遅延損害金を取ります。
・家賃滞納の遅延損害金の金額はいくらなのか?
遅延損害金については、おそらく契約書に書かれています。
契約書に書かれている場合は、最大で年14.6%が認められています。
それを超える金利が契約書に書いてあったとしても無効なので安心してください。
例えば、契約書に20%と書かれていても、それは無効となり、年14.6%の遅延損害金を支払えばOKです。
もしも、契約書に遅延損害金について書かれていない場合は、年5%or年6%の金利となっています。
3.家賃の滞納金の時効ってあるの?何年間?
家賃に限らず、多くの支払い関係には時効が存在します。
中には1~2年程度で時効となるものもあるのですが、家賃については結構長く、5年経過すると時効となります。
また、5年経過すればすべての滞納分がなくなるわけではなく、5年経過したもののみが時効の対象となります。
例えば、6年間家賃を滞納していたとしましょう。
すると、5年を超えている1年間については時効となっているので、お金を支払ってもらうことはできません。
しかし、5年を超えていない分については時効にはなっていないので、滞納分を請求することができます。
また、5年経てば自動的に時効となるのではなく、時効の援用を行って初めて成立するものとなっています。
これは5年経過しても支払いたいという人の意志を尊重するための措置となっています。
もしも5年前の家賃の滞納金を時効にしたいのであれば、弁護士に相談して時効の援用を行いましょう。
4.家賃の滞納金は敷金で相殺できないのか?
賃貸契約を結ぶときに敷金を支払うと思います。
敷金は家賃1か月分~3か月分くらいを支払います。
結構な金額になるので、家賃を滞納したときに敷金で相殺できないのか?と考えるかと思います。
しかし残念ながら、滞納金を敷金で相殺するのは難しいです。
基本的に敷金というのは部屋を貸すための「担保」となっています。
家賃が支払われないからと言って、すぐにその担保を使うというのは大家さんにとってリスクが高いんです。
家賃の未払いに担保を使ってしまったら、次に何かあった時の担保がなくなってしまいますからね。
ほとんどの場合、契約書に家賃の支払いに使うことができないというような内容が書かれていると思います。
5.過去に家賃を滞納した場合更新が拒否されるのか?
過去に家賃を滞納してしまった場合、今住んでいる部屋を更新することができなくなるのでしょうか?
結論を言いますと、過去に家賃を滞納したからと言って、更新拒否されることはあまりありません。
契約書の中に1か月でも家賃を滞納した場合には、更新を拒否するというような内容が書かれていない限り、更新ができないというような状態にはならないと思います。
ただ何か月も滞納を続けている状態で、更新のタイミングが来たら更新は拒否されると思います。
そもそも何か月も滞納を続けていれば、強制退去の勧告があります。
家賃の滞納を続けていたら、更新とは関係なく部屋を追い出されると思ったほうがいいでしょう。